ノババックス社の新型コロナワクチンを武田薬品が技術供与を受けて”ヌバキソビッド筋注”として6月から接種が始まる事になりましたね。
ヌバキソビッドはこれまでのファイザーやモデルナ社製のmRNAワクチンともアストラゼネカ社のウイルスベクターワクチンとも種類(作り方)が違います。ヌバキソビッド筋注は従来からB型肝炎ワクチン製造などで使用されてきた手法を使った”組み換えタンパクワクチン”という種類のワクチンになります。
組み換えタンパクワクチンについて詳細を知りたい方はこちらの厚生労働省のサイトをご参照下さい。
これまでmRNAワクチンやウイルスベクターワクチンに対してアレルギーなど副反応が強かった方に加えて、新しい技術で作成されたmRNAワクチンやウイルスベクターワクチンという長期的な副反応については不確定なモノを体に入れる事に抵抗があった方には福音となるかと思われます。
もちろんワクチンの接種は強制ではありません。とは言えこれまで上記理由などでワクチン接種を行えていない重症化もしくは死亡リスクを高める基礎疾患をお持ちの方や65歳以上の方はヌバキソビッドの接種を検討されても良いかと思います。
ただ、ヌバキソビッドを検討するうえでいくつか注意点があります。
①肝機能障害もしくは腎機能障害をお持ちの方は接種に関して注意が必要
②ワクチンの効果発現が期待できるのは2回目のヌバキソビッド接種(1回目の接種より3週間後)以降になる
従って既にファイザーやモデルナのワクチンを接種済みで3回目もしくは4回目のワクチン接種として速やかな抗体上昇を期待してヌバキソビッドを検討する事は不可能です。
興味のある方は添付文書もご覧になって頂ければと思います。
少し専門的な内容にはなってしまいましたが当社は新型コロナワクチンに限らず、皆様に必要で知っておくべき最新の医学情報を継続的にお届けしてまいります。